アンコールの前身と言われるピマーイ歴史公園

タイの東北部にあるピマーイ歴史公園は11〜12世紀に建てられた大乗仏教の都市であるが、ヒンドゥー教のアンコールの前身とも言われており、建築様式や装飾物にもヒンドゥーの特徴が見られる。

1080年にアンコールの正式な王として即位したジャヤヴァルマンⅥ世は、ここピマーイ周辺–コラート地方を治めるマヒーダラプラ家出身であった。また、その兄も後にダーラニンドラヴァルマンⅠ世としてアンコール王を継いだ。ヒンドゥー教のアンコール王朝において、大乗仏教を信仰するマヒーダラプラ家は、コラート地方においても多くの建造物を残している。

ピマーイの代表的な寺院、プラサート・ヒン・ピマーイは長方形の外壁に囲まれており、四方に門と、4つのバライ(水池)、経典を納める図書館や僧院が建てられている。

ピマーイ歴史公園への行き方

バンコクからピマーイ訪問の拠点となる東北部の都市ナコン・ラチャシーマー(別名コラート)へのアクセス方法についてはこのサイトにまとまっている(英語)。バスの場合バンコクの北バスターミナル『モーチット(Mo Chit)』からバスが出ており、所要時間はおよそ4時間。

ピマーイ歴史公園へはナコン・ラチャシーマー(コラート)からバスが出ている。二つあるバスターミナルのどちらからもバスが毎日数本出ているようだが、私は街中にある第一バスターミナルからバスに乗り、第二ターミナルで乗り換えたように記憶している。バスターミナルについたら「ピマーイ」と連呼していれば現地の人が案内してくれたので無事にチケットを購入することができた。ターミナルからおよそ一時間ほどでピマーイへ到着する。バスをおりたら歴史公園はすぐそこなので迷うことはないだろう。

歴史公園は毎日7:30〜18:00まで開園しており、外国人の入園料は100バーツ。付近には博物館もあるが、そちらの営業時間は16:00までなので、もし参観を考えているなら時間配分に気をつけながら見学しよう。

歴史公園へ入るとビジターセンターがあり、日本語で書かれたパンフレットを入手することができる。城内の建築についての簡単な説明が載っているので入手するといいだろう。

歴史公園内部

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参道の向こうには中央祠堂が見える
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中央祠堂

寺院の様式はアンコールのバプーオン様式といわれるもので、ロッブリーの寺院と似たような窓枠の飾りも見られた。

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内壁ラビアンコト(128m x 100m)の内部

内壁ラビアンコトの内側は芝生が敷かれているが、この部分は仏教都市の宇宙観では海と考えられていたり、外壁カンペン・ケオの外側は神々が住む天界と考えられているなど、建築物の配置にはインドの宇宙観が反映されている。

基本的には寺院は東向きで建てられるのだが、ここピマーイは南向き、それも軸を西に20度ずらした方角を基準に建てられている。その理由はアンコールの都市に向かっているとする説がある。

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リンガ

ピマーイは大乗仏教の都市だが、リンガがあったり、シヴァ神像もあり、ヒンドゥーの様式も混在している。

ピマーイ博物館にはリンテルや像などが多数展示されており見応えがあった。博物館については別記事で紹介しようと思う。

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この頭飾りの形はクメールの装飾や像などでもよく見られる

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生活用水を貯める池

筆者がピマーイ歴史公園を訪れたのは2016年8月のことだが、その翌年に大学院でインドの都市建築についての講義を履修した。その際の指定図書が布野修司の『曼荼羅都市:ヒンドゥー都市の空間理念とその変容』であった。この本では古代インドの政治や経済について記された『アルタシャーストラ(実利論)』の都市建築の概念を踏まえて、インドと東南アジアのインド化都市について分析を行なっている。その中の一節でピマーイにも触れ、寺院の配置について解説している。

現地での宿泊先

今回のタイ旅行では基本的には宿泊の前日までにbooking.comで泊まる都市の宿を探して予約するスタイルだった。

ピマーイ訪問での拠点となるのはタイ東北部(イサーン)のナコン・ラチャシーマー(別名コラート)。私はウドン・ターニーからバスでナコン・ラチャシーマーの第二バスターミナルに到着した。

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ウドン・ターニーからナコン・ラチャシーマーまでのバスチケット

今回宿泊したのはM In Korat Service Apartmentというところで、サービスアパートメントとあるが、一泊からの宿泊も可能な宿だった。第一バスターミナルや鉄道駅からもそんなに離れていないので徒歩で移動が可能だが、私が到着した第二バスターミナルからは少し距離がある。私は徒歩で移動したが、数は多くないけれどタクシーが流れているのを見かけたのでタクシーで向かった方が無難だと思う。

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屋台のひとにご飯をもらっているねこ

アパートから徒歩圏内にはBig Cなどの大型スーパーやショッピングセンターに各種レストラン、コンビニも多く、滞在中に困ることは特になかった。あとなぜか日本料理屋やカラオケも多かったので、もしかしたら日本人の駐在員が多い街なのかもしれない。

宿泊したM In Korat Service Apartmentは大通りから若干離れた静かなところにある。夜は街灯が少なく薄暗くなったので、念のため夜遅くの外出は控えた方がいいように思う。部屋の設備については私はあまりこだわりもなく、基本的にはインターネットが使えれば文句はない。部屋自体は少し古めだが、部屋が大きく窓も大きいので閉塞感はない。

バンコクやチェンマイ以外の街ではあまり格安のドミトリーがないので、一人旅ではどうしても宿代が割高になってしまう。今回の宿は一部屋(ダブルベッド・トイレシャワー付き)で400バーツ。booking.comのクーポンがあるのでよかったらこのリンクから予約してください。

参考文献

布野修司(2006)『曼荼羅都市:ヒンドゥー都市の空間理念とその変容』京都大学学術出版界.

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